先日TVドラマのシナリオになりそうな診療がありました。
トイプードルの飼い主さん(女性)が「うちの子が、薬をアルミシールごと食べてしまった。」と、血相を変えて駆け込んでいらっしゃいました。
アルミシールはレントゲンにはクリアに映らないので、とりあえず催吐処置を施しました。
飼い主さんは、その薬をみたことがないとおっしゃるので、残っているアルミシールの英文字をなんとか読み取りましたが、私はその薬について飼い主さんに伝えるべきかどうか、一瞬ためらいました。
しかし、獣医師として事実は伝えなければなりません。
その薬とは、バイアグラのジェネリックだったのです。
飼い主さんは、「おもしろすぎるわ!主人か子供か、男どもを今晩問い詰めなければ。」とかなり明るく反応していただきました。
私は、「若い息子さんは使う必要がないだろうし、これは、必ずしも、ご主人が浮気をしているということにはならないと思いますよ。あるいは、奥様のために・・・」と、思わずバカな発言をしてしまいました。飼い主さんのキャラが明るかったのとスタッフも笑ってくれたのが幸いして、かろうじて病院内は変な空気に包まれませんでした。
もし、犬がバイアグラを飲んでいたら、どのようになるのでしょうか。血管拡張で持続性勃起?全身発赤?量に応じていろいろでしょうが、今の飼い主さんの気持ちと犬の状態と両方心配です。いやいや、一番心配なのは、今晩の奥様のご主人のことです。何とか切り抜けてほしいものです。検討を祈ります。

日野市、府中市、八王子市とも隣接する多摩市の動物病院 桜ヶ丘ペットクリニック